お墓はいつまでも美しいままであってほしいと思います。
いくら硬い石だとはいっても、形あるものはいつかは傷みが出てきます。
そう考えた時、お墓の保証が気になってきませんか?
最初に、お墓を建ててくれる石材店を選ぶポイントはどのようなものでしょうか?
価格や品質の高さなど様々だと思いますが、アフターフォローを挙げる人もいらっしゃいます。
お墓は一生に一度の高価な買い物ですし、子々孫々使われるものでもあります。
1:なぜお墓に保証が必要なのか
お墓の保証が必要な理由は長年使うからです。
お墓のイメージは多くの人が石を想像するのではないでしょうか?
石は硬いと思っています。硬いと壊れない、壊れにくいと思っています。
壊れないといいのですが、硬さゆえに壊れることもあります。
石に柔軟さがあれば衝撃にも耐えることができますが、硬いとモノは欠けたりヒビが入りやすくなるという欠点もあります。
お墓も硬い石でできているため、衝撃や経年劣化によって欠けが生じたり、ひび割れを起こしたりします。
また、日本という国は地震大国ですので、お墓が思わぬ衝撃にさらされることもないとは言えません。
だからこそ、お墓には保証が必要なのです。
お墓は一代限りのものではなく、子孫に受け継がれて半永久的に使われていくものです。
長年使うことを前提としているものが数年でダメになってしまうのは品質に問題があります。
そのような低品質のお墓に出会ってしまった時の対処法としても保証は重要になってきます。
2:お墓の保証の内容
『ひび割れや変色』
お墓の石材は加工する際には綺麗に見えても、時間が経つとひび割れることがあります。
原因はいくつかあるのですが、石には目には見えない小さな傷が付いていることがあり、それが時間と共に大きくなりひび割れとなる場合があります。
また、寒冷地では墓石に染み込んだ水が急激に冷やされることにより水分が凍りつきます。
水は液体から個体になる際に体積が増える性質があるので、石の隙間に染み込んだ水分が凍りつくとそこからひび割れが生じてしまうのです。
ひびだけではなくお墓には変色が生じることもあります。
お墓には微量の鉄分が含まれているため、鉄は酸化することでサビが発生し、お墓が茶色く変色してしまうことがあるのです。
こういった時間と共に現れるひびや変色は保証の対象となります。
『地震の際のお墓の保証』
日本は地震大国です。地震によって家やビルが傾くのですからお墓も例外ではありません。
地震による墓石の傾きなどが発生した場合には保証の対象となることがあります。
墓石以外にも、外柵やお墓の基礎部分の傾きに対しても保証が適用されることがあります。
さらに、地震によってお墓がひび割れることもあります。
このような地震が原因となるお墓の損傷などが保証内容に含まれることもあります。
『お墓の保証をしてもらう際に注意すべき点』
永きに渡ってお墓の損傷を保証してくれるのはありがたいことですが、保証をしてもらう時には注意するべきことがあります。
それは、口頭での約束ではなく、きちんとした保証書を発行してもらえるかどうかです。
お墓の保証をしてもらう際にはきちんと保証書を発行してもらいましょう。
『お墓の保証期間』
保証期間も大切なチェックポイントです。保証期間は石材店によってバラバラです。
自分のお墓を建ててくれる石材店が何年保証してくれるのかきちんと確認しましょう。
短い期間だと3年間、長いところでは20年間保証してくれる店もあります。
一般的には保証期間が長い方が経済的な負担が少ないので、保証期間の長さも石材店選びのひとつのポイントとなります。
『料金』
多くの石材店では、支払い総額の中に保証料が既に含まれていたり、無料で保証している場合がほとんどですが、中にはオプションで保証を付ける店もあるため、その場合は有料となります。
保証料金について気になる場合は、石材店に見積書をもらったタイミングなどで聞いてみるのもいいでしょう。
『保証の対象になる場合』
いくら内容の充実した保証に入っていても、その適用条件が厳しければあまり意味はありません。
どういった時に保証の対象になるのか、逆にどういったことが免責事項になっているのかは事前に確認が必要です。
多くの場合、保証の対象となるのは、お墓を建ててすぐに墓石が傾いてしまったり、墓石設置の際に工事でお墓の一部を傷付けてしまったなどという事象です。
逆に保証の対象とならないケースには、お墓の所有者の過失によりお墓が損傷した場合や、地震・落雷などの自然災害によるものが当てはまります。
地震によるお墓の損傷などには、保証が適用される場合とされない場合があります。
地震が原因によるお墓の損傷で保証が適用されるケースとしては、墓地の中で周りのお墓は無事なのに、自分のお墓だけ損傷しているといった場合です。
この場合のように、周りの墓石が大丈夫なくらいの地震であったのに、自分のお墓が損傷しているケースでは、このお墓自体に元から何か問題があったと判断され保証の対象となります。
3:まとめ
長年使われることを前提としている墓石であるが、硬さゆえに損傷もしやすく、早期の不具合に対処してもらうためにも保証は必要。
時間経過によるお墓のひび割れや変色が発生した際や、地震の被害にあった際に受けられる保証がある。
お墓の保証をしてもらう際には、保証書の有無・保証期間・料金・保証適用条件に注意が必要。
お墓は、建てた後、長い年月にわたって子孫に承継されていくものです。
そんなお墓をいつまでも綺麗な状態に保っておくため、また、もし万が一地震などの被害にあってしまった際に負担が大きくなってしまわないよう、保証にはきちんと入っておくことが大切です。