故人の遺志などで、家族だけで見送るのが家族葬です。
高齢だからという理由で、自宅で行う家族葬に注目が集まっていますが、家族葬の流れをよく理解しないまま行わないように、メリットや費用についてご案内します。
1:自宅で行う葬儀について
新聞の死亡記事で、「葬儀は自宅葬(家族葬)で行いました」という内容を目にすることがあります。
自宅葬とは、自宅で家族や、故人と親しかった人だけで行う葬儀です。
自宅葬では故人の好きだった音楽を奏でたり、読書が好きなら本で囲むなど自由な方法がとられています。
通常の葬儀の形と異なる方法ですが、大切な人を送る儀式に変わりはありません。
2:家族葬の流れ
葬儀を行う際は、葬儀社など葬儀に慣れた方の手助けが必要になります。
自宅で行う家族葬の流れと一般的な葬儀の流れや手順に違いはありません。
・ご逝去
・葬儀社に連絡
・遺体の安置場所の確認と霊柩車の手配
・ご遺体を安置する
・葬儀社と打ち合わせ
・親族や参列者に連絡をして通夜や葬儀の案内をする
・通夜を行う
・葬儀・告別式を行う
・出棺、火葬場へ移動
・繰り上げ初七日法要を行う
・葬儀の連絡を送らなかった方向けの案内
・家族葬を行った旨と通知が遅くなったことのお詫びを兼ねて報告
3:家族葬を自宅で行うメリット・デメリット
自宅で行う家族葬についてのメリット・デメリットをご案内します。
◆メリット
・形にとらわれる必要はありません
・時間を気にせずにお別れができる
・心のこもった葬儀ができる
・故人が住み慣れた場所でできる
・故人の思い出の詰まった自宅に帰ることができる点は大きなメリットです
・斎場などを借りる費用が抑えられる
◆デメリット
・家庭事情が見えてしまう
・勤務先の関係など社会的な別れができない
・友人や知人、部下や同僚との別れが希薄になる
・費用面では、予算が大きく抑えられるとは限らない
・香典を辞退した場合は、収入がなく葬儀費用に充てることできません
・葬儀のスペースが必要
・近隣の方の理解が必要
・自宅が賃貸であれば、家主の許可が必要
4:家族葬の費用
一般的な葬儀費用は、通夜から告別式までおよそ200万円程度です。
自宅葬は、葬儀社の協力が必要になります。
家族葬は多くの葬儀社で扱っています。
家族葬の費用相場は40万円から100万円程度です。
葬儀費用には霊柩車やドライアイス、祭壇や係員の経費、事務手続きの費用などが含まれています。
ご僧侶を呼ぶ場合は別途でお布施が必要になります。
ご家族、ご親戚とのコミュニケーションをしっかりと図り、大切な人をお送りしましょう。