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人生の最後を過ごす場所を考える | 人生を楽しく見つめなおす 綜合終活サイト「All My Life」

人生の最後を過ごす場所を考える

「もし、自分が病んで、死が近いと分かった状態になったら、どこで最後を迎えたいですか」

厚生労働省の検討会が行なったシンプルなアンケートです。(対象者6,000人、回答者973人) 

その中から3つのケースを抜き出して、その結果と理由を紹介します。

3つのケースとも「回復の見込みはなく、およそ1年以内に徐々に、あるいは急に死に至る」ことを前提にしています。

 

ケース1:末期がん

質   問:末期がんと診断され、状態は悪化し、今は食事がとりにくく、呼吸が苦しいが、痛みはなく、意識や判断力は健康な時と同等に保たれている場合。どこで医療・療養を受けたいですか?
回   答:ほぼ半数の人が「自宅」を選びました。「医療機関」を選んだ人が4割弱、「介護施設」が1割です。

「自宅」を選んだ回答者の理由上位3つは、次の通りです。

・住み慣れた場所で最後を迎えたい
・最後まで自分らしく、好きなように過ごしたい
・家族や友人との時間を多くしたい

 

ケース2:心臓病

質   問:慢性の重い心臓病が進行して悪化し、今は食事や着替え、トイレなど身の周りのことに手助けが必要だが、意識や判断力は健康な時と同等に保たれている場合。どこで医療・療養を受けたいですか?

こちらでは「医療機関」が5割、「自宅」が3割、「介護施設」が2割弱という結果でした。
「医療機関」を選んだ理由は、次の2つが多くなっています。

・自宅だと介護してくれる家族等に負担がかかる
・症状が急に悪くなったときの対応に、自分も家族等も不安

 

ケース3:認知症

質   問:認知症が進行し、自分の居場所や家族の顔が分からず、食事や着替え、トイレなど身の回りのことに手助けが必要な状態で、かなり衰弱が進んできた場合。どこで医療・療養を受けたいですか?

「介護施設」が5割を超え、「医療機関」が3割弱、自宅は1割強です。
「介護施設」を選んだ理由は、次の1つが飛び抜けて多くなっています。

・介護してくれる家族等に負担がかかる

3つのケースを見ていると、最後を迎えたい場所は、自分の病状や症状によって変わることが分かります。

どの回答でも「住み慣れた場所で最後を迎えたい」と考えて「自宅」を選ぶ人が一定数います。最後を迎える際には、ごく自然な感情でしょう。
しかし、自分で身の回りのことができず、人の手が必要な病状の場合は、「介護してくれる家族等に負担がかかる」という気持ちの方が強くなり、「医療機関」や「介護施設」を選ぶ人が増えます。「どこで最後を迎えたいかを考える際に、重要だと思うこと」という質問でも、一番多いのは「家族等の負担にならないこと」が、他を引き離して1位になっています。

自分や家族が、最後をどこで過ごすかという判断は、本人の気持ち以外に、家族構成や人間関係、経済状態などによっても変わります。どれが正しいという答えはありません。自分や家族がそうなったときの状態を、あらかじめ想像しておくと、いざというときにも慌てずに良い選択ができるでしょう。